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中東における情報収集の重要性

ハセガワ 1/72 ロッキードP-3CアップデートII オライオン 日本海上自衛隊仕様

 自衛隊出身の人も、あまり今回の自衛隊派遣を肯定的に評価する人は少ないように思います。しかし、今後の日本と中東との関係を考えれば、大きな一歩だったのではないでしょうか。

 「 海上自衛隊の「P3C」哨戒機が20日、中東海域での情報収集活動を始めたアラビア海などの上空から目視やレーダーで不審船を監視し、民間船舶の安全確保につなげる。武力衝突も懸念されるペルシャ湾内やホルムズ海峡では活動しない。米欧各国や中東沿岸国と情報を共有しあう。
 防衛省設置法に基づく「調査・研究」目的でオマーン湾アラビア海北部、バベルマンデブ海峡東側の公海で上空から監視する。ソマリア沖アデン湾の海賊対処任務も兼ねる。20日にP3C部隊の指揮官がジブチにある自衛隊拠点に到着し、活動が始まった。21日から哨戒飛行する。
 日本関係船舶にはあらかじめ航行予定を申請してもらい、P3Cが識別できるようにする。天候条件がよければ数十キロメートル離れた海域の様子も把握できるという。不審船が見つかれば、写真を撮影して分析。米欧各国や沿岸国に情報提供する。
 ペルシャ湾内では米国主導で英国やオーストラリアが参加する有志連合が「番人(センチネル)作戦」を展開している。日本は加わらないが、情報面では緊密に連携する海自はバーレーンにある米海軍司令部に連絡員を派遣した。同国には有志連合の司令部もある。
 バーレーンのほか、サウジアラビアオマーンアラブ首長国連邦UAE)などと情報を共有する体制も敷いた。安倍晋三首相が中東歴訪時に協力要請した河野太郎防衛相は記者団に「情報収集活動をしっかりやって、船舶の航行安全に努めたい」と述べた。
 2月2日には護衛艦「たかなみ」が神奈川県の海自横須賀基地を出航する。2月下旬から中東で活動を始める。今回の派遣はいずれも「調査・研究」目的だが、日本人や日本の積み荷を運ぶ船舶が襲撃された場合、自衛隊法に規定する「海上警備行動」を発令して対処する。武器使用を伴う防護は日本籍船舶に限る。」

海自機、中東で活動開始 米欧・沿岸国と情報共有 (写真=共同) :日本経済新聞

今回の自衛隊の派遣で重要なのは、これまでのように、ホスト国への支援が目的ではなく、純粋に日本側が情報収集に専念するという点です。サウジアラビアとイランの緊張が高まる中で、米軍から寄せられる情報、それに湾岸諸国から寄せられる情報は、とんでもなく貴重です。今後は日本が中東問題に介入するという流れができていますので、今回の措置は欠かすことができないものだったと言えます。ともあれ派遣される自衛艦の皆様には、事故なく帰国されることを心から希望します。