危ない、トランプ

　現状のトランプ大統領の苦境は、その多くがシリア問題、ウクライナ問題に端を発するものです。身から出た錆とは言え、来年の大統領選は盤石とは言えなくなってきました。

 　「　トランプ大統領は、日曜日にワールドシリーズの第5戦でナショナルズパークのスコアボードに現れたときに、ブーイングの罵声と「ロックアップ」の合唱に囲まれた。
　トランプ大統領は、ハウスマイノリティリーダーのケビンマッカーシー（カリフォルニア州）、下院共和党議長であるリズ・チェイニー（ワイオミング州）、下院民主党のホイップスティーブ・スカリーズなど、彼の最も近い共和党の仲間と一緒にスタンドに座っていた。議会に出席する他のGOPメンバーには、リンジー・グラム上院議員（S.C.）およびデビッド・パーデュー（GA）が含まれる。
　現場の複数の記者によると、グループがスコアボードに登場したとき、聴衆のブーイングは火を噴いた。群衆の一部のメンバーは、その後、トランプの集会でしばしば聞くことができるヒラリー・クリントン元国務長官に向けられた人気のある「彼女を収監しろ」の合唱の変形である「彼を収監しろ」という合唱がわき起こった。（以下略）」

Trump met with boos, 'lock him up' chant at Game 5 of World Series | TheHill

　ウクライナ問題では、CIAがトランプ大統領の寝首を掻きにいったということで良いと思います。ウクライナ問題では、トランプ大統領が、来年の選挙に向けて、ウクライナの大統領に働きかけたことはもう否定できず、それが職権濫用に相当するのかどうかが問題に成っていますが、電話の内容がほぼ公開されていることからも、弾劾は避けられないでしょう。問題は、共和党の内部にどれだけ弾劾に賛同する議員が出てくるかということです。既に下院議員では来年の選挙に出ないと宣言している議員が、弾劾に賛成する見込みです。弾劾された上で大統領選に出馬できるのでしょうか。かなり微妙な感じです。

　それにしても、今回のブーイング事件は、トランプ人気の陰りを象徴していると言えるでしょう。やっぱり、危ないトランプですね。