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サウジの石油施設襲撃の真犯人

真犯人 (小学館文庫)

 ばれてしまっては仕方がありません。

  確かに、理不尽な経済制裁を課されるのは納得がいかないでしょうが、国民の生活を犠牲にして核開発に邁進することがどこまで正当化されるのか、というのが北朝鮮並びにイランの制裁の確信なのですが、今回に関してはイランが越えてはいけない一線を越えた印象があります。

「米CBSニュース(CBS News)は18日、先週末のサウジアラビア石油施設への攻撃に関するある米政府関係者の話として、イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師がこれを承認していたと報じた。
 CBSは、この政府関係者の氏名や情報入手の経緯は明かしていないが、ハメネイ師が、イランの関与が否定される方法で実施される場合に限って攻撃を承認したと伝えた。
 さらに、イランに不利になる最大の証拠に未公開の衛星写真があり、そこにはイラン革命防衛隊(IRGC)が南西部アフワズ(Ahvaz)の空軍基地で攻撃の準備をしている様子が捉えられているという、複数の政府関係者の話も引用。
 この衛星写真の重要性が明らかになったのは後になってからであり、ある関係者は「われわれは完全に不意を突かれた」と述べたとしている。
 一方イラン国営メディアは、同国政府が16日、米国の利益代表部を担う在イランのスイス大使館を通じて米国に外交文書を送り、攻撃への関与を全面否定し、自国に対し何らかの行動が取られた場合は即時対応すると警告したと伝えている。」

イラン最高指導者、サウジ石油施設攻撃を「承認していた」 米報道 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 アメリカの政府関係者とありますが、これはアメリカ情報機関の職員を指すと考えられます。この記事から判断する限り、ハメネイ本人の発言とイラン革命防衛隊のそれに応じた活動が実証されたと言うことです。

 アメリカの同盟国であるサウジの石油施設に対する今回の攻撃は、サウジの自作自演ではないか、あるいはイスラエルによる工作だったなどといろいろな説が提唱されていましたが、事実上はこれで決着した形です。

 証拠が出てしまえば、本格的な戦争になっても文句は言えません。サウジと米国がすぐに軍事作戦に移るとは考えにくいのですが、戦争に突入する可能性はやはり少し高まったとは言えるでしょう。