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金正恩の本当のパートナーはだれなのか?

パートナー 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)

 韓国の文在寅大統領は、自分こそが北朝鮮のパートナーだと確信しているのですが、金正恩はそう考えてはいないのです。それは、最近の韓国に関する発言からも明らかでしょう。

  実際、直接トランプ大統領と意思疎通ができる現在となっては、韓国を通して、トランプ大統領と議論すること自身がありえないからです。

 では、金正恩のパートナーは誰なのか。安全保障の面では、それは人民解放軍であり、金融面ではスイスであるという言い方ができるでしょう。実際上、国際的孤立は脱していると言っても良い状況で、韓国は、国内の経済が崩壊するまで北朝鮮にもhじょうちされることになると見られます。

 「朝鮮戦争再開に備える旧瀋陽軍区には伝統的に軍事費が優遇され、最新兵器が集積されてきた。機動力に優れ、人民解放軍で最精強を誇る瀋陽軍区は北部戦区へと名を変えても、反習近平派の牙城であり、習氏にとり軍内最大の脅威であり続ける。
 しかも、旧・瀋陽軍区=現・北部戦区は習近平指導部に反発する北朝鮮朝鮮労働党金正恩・委員長といまだにベッタリだ。
 北部戦区高官の一族らは、鴨緑江をはさみ隣接する北朝鮮に埋蔵されるレアメタルの採掘権を相当数保有する。国連や日米韓、EU(欧州連合)などが北朝鮮経済制裁を科している状況をよそに、北部戦区が密輸支援する武器+エネルギー+食糧+生活必需品や脱北者摘発の見返りでもある。
 もっと恐ろしい「持ちつ持たれつ」関係は核・ミサイル製造だ。中国人民解放軍の核管理は《旧・成都軍区=現・西部戦区》が担い瀋陽軍区時代も含め北部戦区ではない。旧・瀋陽軍区→現・北部戦区は核武装して、北京に対し権限強化を謀りたいが、北京が警戒し許さぬ。ならば、核実験の原料や核製造技術を北朝鮮に流し、または北の各種技術者を旧・瀋陽軍区→現・北部戦区内で教育し、「自前」の核戦力を完成するしかない。
 旧・瀋陽軍区→現・北部戦区が北朝鮮と北京を半ば無視してよしみを通じる背景には出自がある。
 中国は朝鮮戦争で、義勇兵たる《人民志願軍》を送ったが、実体は人民解放軍所属の第四野戦軍。当時、人民解放軍で最強だった第四野戦軍こそ瀋陽軍区の前身で、朝鮮族らが中心となって編成された「外人部隊だった。北部戦区は延辺朝鮮族自治州も含み、軍区全体では180万人もの朝鮮族が居住する。
 中国と北朝鮮の歴史的な《血の友誼》関係は、北部戦区と北朝鮮の間に限定されたのだ。
【野口裕之の軍事情勢】中国軍、朝鮮戦争再開に備え臨戦態勢に 海軍陸戦隊版「仁川上陸作戦」とは!?(9/11ページ) - 産経ニュース

  人民解放軍の旧瀋陽軍区、現北部軍区の観点からすれば、北朝鮮を利用して、中国共産党から分離独立を図ることができます。中国の情勢が混乱すれば、旧満州地区が北朝鮮を合併することで独立を果たす可能性があるということになります。その時のトップが金正恩になるかどうかはわかりませんが、劇的な展開と言えるでしょう。

 北部軍区が独立してしまえば、中国国内も地方が独立する動きが強まるでしょう。つまり、中国共産党が支配する中国という虚構は崩れることになるわけです。

 ただ、その時に、統一朝鮮が国家として成立できるかどうかは疑問です。それは、拉致問題を始めとする北朝鮮の国歌犯罪の清算が済んでいないからです。その点を解決しない限り、北部軍区+北朝鮮統一国家も長期にわたって存続することは困難でしょう。