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Brexitの本質

問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論 (文春新書)

 Brexitの本質は、英国のEU離脱ではないといえばおかしいでしょうか。

  その本質は、大規模な外交・同盟関係の組みなおしにあります。英国はヨーロッパの一員であることをやめて、アメリカや太平洋諸国と生きると決めたというのが正確な表現でしょう。そのことを一番理解しているのがトランプ大統領です。

「 訪英中のトランプ米大統領は4日、英国のメイ首相に対し、米国は欧州連合(EU)離脱後の英国と、非常に大規模で公正な貿易協定を結ぶと述べた。
 同大統領は、メイ首相や財界トップが参加する会合の冒頭、「我々は極めて大規模な貿易協定を結ぶだろう。非常に公正な協定になる。我々の双方がそれを求めていると思う」と発言。「我々はそれを実現するだろう」と述べた。
 同大統領はメイ首相が素晴らしい仕事をしたと称賛。「(メイ首相がいつ辞任するか)正確な時期は知らないが、残るべきだ。一緒にこの協定を実現しよう」と述べた。
 メイ氏は7日に与党・保守党の党首を辞任するが、後任の党首が決まるまで首相にとどまる。
 この日はトランプ大統領の訪英2日目。トランプ氏とメイ首相は、英米の財界トップと協議し、記者会見を開く予定。」

トランプ氏「英国と非常に大規模な貿易協定を結ぶ」 - ロイター

 アメリカとの大規模な通商協定で、英国はEU離脱のショックから脱することができます。その反面、EU諸国は、英国からの上納金も減り一層追い詰められることでしょう。トランプ大統領NATOへの冷淡な姿勢も、ヨーロッパは滅びるという確信があるためです。

 振り返ってみれば、シリア内戦の時期に難民をヨーロッパに入れすぎたのがその祖茂の誤りだったのです。今後、イスラム過激派のテロが頻発することによって、そしてキリスト教文明が消滅するにつれて、ヨーロッパは静かな死を迎えることでしょう。