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亡命が近い金正恩

愛の亡命(字幕版)

 情報を整理しなおしてみましたが、タイトルのような結論にたどり着きました。

  このところの徴用工騒動と、慰安婦騒動は、日本に資金を拠出させるためのスキームと考えることができます。つまり、南北ともお金がないというのが実態でしょう。

 しかし、過度のプロパガンダが逆効果になり、日本が資金を出す可能性はますます減少しています。拉致被害者を返さなければ、今後も朝鮮半島に日本の資金が流れることはないでしょう。

 この現状を打開するためには、北朝鮮に対する制裁解除が必要になります。今回の米朝首脳会談北朝鮮の最大の目標はこの制裁解除でした。

 しかし、そのためには核施設の査察が問題になります。北朝鮮寧辺の旧式の施設だけを破壊してそれで終わりにしようとしていたようです。しかし、アメリカ側はそれ以外にもいくつもの拠点を発見しており、交渉の場で、「これらの施設はどうなるのか」と問いかけられて、金正恩は答えることができなかったというのが、今回の米朝対話が失敗に終わった最大の原因でした。「金正恩に準備ができていなかった」というのはそういうことです。

 米朝が破断したことで、今後の展開がかなり読みやすくなったことも確かです。金正恩は制裁を解除させるためには、核を放棄しなければなりません。しかし、この核は北朝鮮人民の血と命と引き換えに手に入れたものです。核の放棄を、北朝鮮国民、特に軍や情報機関が許すことは考えにくいのです。

 それでもあえて、核放棄を実行すれば、金正恩の権力基盤は一挙に弱体化するでしょう。そうなれば、金正恩は中国にでも亡命しなければならなくなります。金正恩を中心とする金ファミリーが亡命すれば、拉致被害者をとらえておく必要もなくなります。かなりの被害者が帰国できることになるでしょう。それに対する資金要求はあるでしょうが。

 残された可能性は金正恩が、新たに核実験、ミサイル実験に乗り出すことですが、「それはしない」とトランプ大統領に約束しているので、その約束を反故にする勇気は金正恩にはないでしょう。

 仮に、金正恩が亡命すれば、どさくさで統一朝鮮が建国されることでしょう。しかし、その際には、核施設は徹底的に破壊されるはずです。完成した核兵器は中国かロシアに預けることになるでしょう。しかし、その預かった核兵器を中国やロシアが簡単に返すとは思えません。ですから、統一朝鮮は、瞬く間に中国人民解放軍がロシア軍によって占領されてしまうことになるでしょう。

 これが、日本を敵に回した報いなのです。