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期待が集まる中国版超電磁砲

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 米軍に先駆けて中国人民解放軍がレールガンを正式採用です。

 「中国の国営メディアは5日までに、戦闘艦船に電磁誘導により弾丸を高速発射させる「レールガン」を配備する時期が近付いていると報じた。事実なら世界でも最先端級の兵器の保持を意味する。

国営紙「環球時報」は中国中央テレビ局(CCTV)の報道を引用しながら、中国のレールガンは外国製の模倣ではなく完全な自前の技術に基づくものと誇示した。

中国などでは最近、実験用のレールガンを積んだとみられる揚陸船の不明の場所での目撃がインターネット上で話題になっていた。ただ、目撃談などの真偽はわかっていない。

レールガンの弾丸の速度は音速の7.5倍で、射程距離は最長で125マイル(約201キロ)。火薬利用の従来型の砲門よりもコストが安く、命中率も高いといわれる。米海軍技術本部によると、同海軍艦船の標準的な5インチ(約12.7センチ)砲の射程距離である13カイリ(24キロ)よりはるかに遠くへ飛ばすことが可能。(以下略)」

CNN.co.jp : 中国軍艦艇、「電磁レールガン」搭載近付く 国営紙

 元ネタはCNNですが、実際にレールガンを搭載したのはおそらく事実なのでしょう。表向きの能力でいえば、これまでの火薬を用いた砲弾よりもはるかに効率的で破壊力に富んでいるのは確かです。しかし、かなり早くから開発に取り組んでいた米軍が実用化できていないのはどういうわけでしょうか。

 その理由は簡単で、発射に必要な膨大な電力の確保が困難なこと、射出時に投射体がプラズマ化し、それと同時に砲身も一部がプラズマ化して喪失されることが最大のネックです。このため砲身寿命はかなり短く、数発~十数発程度と見積もられており、とてもではないですが実戦で使用できるものではありません。少なくとも、数千発は発射可能な砲台ができなければ、事実上不可能なのです。

 であるにもかかわらず、中国が艦船にレールガンを搭載したのは、ひたすら見栄のためであると推測できます。米軍でも開発できなかったレールガンをいち早く実用化したという意味では、中南海も大喜びでしょうが、むしろ目的は首脳陣を喜ばせることにあったと考えるべきでしょう

 これで中国が敗北するという期待が集まるわけです(笑)。