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アメリカを打倒する気満々の人民解放軍

超限戦 21世紀の「新しい戦争」

 まさか、アマゾンプライムで見ることが出来たとは驚きでした。中国戦略家の「打倒アメリカ」戦略です。

 「第3次世界大戦が勃発すれば、中国はアメリカを破るだろう、と中国の軍事戦略家は衝撃的なドキュメンタリーで主張している。
 両国は現在、世界的な超大国の座をめぐって現在競争している。そのために、両国は、互いを撃退するために彼らの軍事面経済面でのつばぜり合いを繰り広げている。しかし、王湘穂氏は、アメリカの軍事上の最大の欠陥を指摘することで、中国が軍事的にどのように競争相手であるアメリカより一歩進んでいるかを明らかにした人民解放軍の軍事戦略家は、人工衛星ドナルド・トランプの最大の資産であると同時に最大の弱点でもあると主張しているのだ。
 2007年に、中国はその宇宙探査機技術の成果を証明するためのテストで自国の衛星の爆破に成功している。
 王湘穂氏は、万一両国間で戦争が発生した場合、同じ技術が壊滅的な被害をもたらす可能性があると、AmazonのPrimeの「China vs USA:Empires at War」のドキュメンタリーで明らかにした。
 彼は2015年のシリーズで次のように述べている。
 「米国は通信ネットワーク全体を制御するために衛星に頼っている。それは弱点だ。
 この人工衛星への依存は、かかとを除けば無敵だったギリシャの伝説アキレスを私に思い出させる。
 そして、人工衛星アメリカのアキレス腱になるだろう。
 紛争中に中国軍が衛星を打ち落とした場合、米国の通信は完全に妨害され、軍艦は海上に立ち往生し、攻撃を受けやすくなる。
 ワシントンDCで働いている中国を研究する専門家であるMichael Swaineは、衛星通信が危険にさらされた場合に、潜水艦がどのようにして米国の船舶に接近できるかを詳細に述べている。
 彼は、次のように述べている。
 「そのうちの1つは、より大きく、より洗練された潜水艦の開発である。
 これらの潜水艦はより静粛で検出がはるかに困難となっている。そうした潜水艦を中国側は相当数建造している。
 明らかに、これはどの航空母艦にとっても懸念事項となる。」
 数年前に、中国も軍事能力を実証している。
 2006年10月26日、中国の宋級潜水艦が太平洋でUSSキティホーク空母から5マイル以内に浮上した。
 空母は何十もの船に保護された形で包囲されていたが、それにもかかわらず、中国の潜水艦は気付かれないまま浮上したのである。
 元中国外交官のJon Tkacik氏は、次のように認めている。
 「我々は、この潜水艦が非常に高度な魚雷を装備していたことを知っていました、そして、もしそれが望めば、それは私たちを沈めたかもしれません。」」

WW3 WARNING: Chinese military strategist EXPOSES ‘Achilles heel’ of US defence | World | News | Express.co.uk

 最近になってファーウェイ社の問題が公の場で取りあげられるようになったのも、ネットワークを支配するのは誰かという問題意識があるためです。それを中国には渡せないからこそ、中華5Gの全面排除に乗り出したと見るべきでしょう。

 このまま行けば、世界は中国の天下になることが、5Gの段階で明確になったからこそ、排除に乗り出したというのが本当のところでしょう。

 それは置くとしても、人工衛星による通信インフラが弱点であることは事実でしょう。ただ些か疑問に感じるのは、アメリカも同じ事を考えているだろうということです。アメリカも中国の人工衛星による通信網破壊に乗り出せば、現代的な米軍をひたすらコピーしてきた中国人民解放軍はどうやって戦うのでしょうか。

 さらに言えば、日本の海上自衛隊の対潜哨戒能力を考慮すれば、むしろ血祭りに上げられるのは中国の艦船であり潜水艦である筈です。水深の浅い東シナ海には隠れる場所もありません。さらに言えば中国潜水艦には深深度に隠れる能力もありません。あと五年以内に、日米対中国で本格的に戦争に突入すれば、海上封鎖を受けるのはひたすら中国になるでしょう。

 結論から言えば、超限戦のような中国にとってのみ有利な戦争には決してならないということです。戦争を望んでいるわけではありませんが、いずれ起きるのであれば早い内に起きてもらえればと思わざるを得ません。