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トランプの変心

FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実

 ウッドワードの本はもう翻訳されていたのですね。それはともかく。

 「 トランプ米大統領はアルゼンチンで今月行われる20カ国・地域(G20)首脳会議で貿易について中国の習近平国家主席と合意に達したい考えで、想定される条件の草稿の作成を開始するよう重要閣僚に求めた。事情に詳しい関係者4人が明らかにした。
 中国との合意をにらんだ動きは、大統領が習主席と1日に電話で話したことから始まったと関係者らが述べた。内部協議だとして匿名を条件に語った。トランプ大統領は電話会談後に、「時間をかけた非常に良い」対話だったとし、貿易を巡る協議は「うまく進展している」とツイートしていた。
 トランプ大統領は重要閣僚らに、エスカレートする貿易摩擦の休戦を示唆するような合意の文書を策定するようスタッフに指示することを求めたという。草案作成には複数の省庁が関わっていると関係者らは付け加えた。
 トランプ大統領と習主席の間の電話会談が明らかにされたのは6カ月ぶりだった。双方とも、北朝鮮や貿易について建設的な話し合いを持ったとしている。
 中国が抵抗していた米側の要求をトランプ氏が緩めているのかどうかは不明。
 米中間の協議は5月以来ほとんど進展していない。過去数カ月間は中国側が貿易協議での米国の誠実さを疑問視していた。また中国は貿易赤字を縮小する合意に向けて扉を開いているが、同国当局者は戦略産業への補助金中止や技術移転の強制停止、国有企業へのさらなる競争導入などの米側要求には抵抗している。
 1人の関係者によると、合意の妨げとなり得るのは知的財産を中国が盗んでいると米政権が主張している問題だという。政権はこれについて強い姿勢を取ろうとしている。
 米国は1日、米半導体大手マイクロン・テクノロジーの企業機密を不正入手する共謀に関与したとして、中国の国有企業などをカリフォルニア州の連邦地裁に訴追した。米司法省は経済スパイ疑惑への対応を強化する。
 クドロー米国家経済会議(NEC)委員長はトランプ氏と習氏がG20会議に合わせて計画されている会談で、両国間の問題を巡る行き詰まりを打開できる可能性があると述べながらも、知的財産侵害やサイバーセキュリティー、関税などの問題で合意できない場合、トランプ氏は中国に対して「思い切った」行動に出るとも話した。
 中国に対するトランプ大統領の姿勢を投資家は注視し、緊張緩和の可能性を探っている。
 中国外務省の陸慷報道官は2日、北京での記者会見で、米中首脳の電話会談はポジティブだとした上で、両国の経済チームが貿易紛争の対話による解決に向けて取り組むことを望んでいると述べた。(略)」

トランプ大統領が中国との貿易合意の草案作成を要請 - Bloomberg

 トランプ大統領の外交交渉のスタイルは北朝鮮との交渉が一番わかりやすいでしょう。ぎりぎりまで苦しめて、あとで一挙に和解に至るというものです。たいていの場合、アメリカの要求に屈してしまうことがほとんどです。

 ただ、相手が同意しなければ、そして、特に北朝鮮のように核兵器を保持しているようなばあいには、トランプ大統領は屈するのです。

 中国側の譲歩がどの程度になるのかはまだわかりませんが、資本の自由化が進めばいったん緊張が緩和する可能性があります。