FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

兵士不足に悩む台湾

 台湾の朝ごはんが恋しくて: おいしい朝食スポット20と、簡単ウマい!思い出再現レシピ

 台湾、おいしいですね。という話ではなくて、一般兵士が不足しているというお話です。

 「台北にある淡江大学の1年生に向けて入隊を呼びかける台湾空軍Jiang Pin-shiuan軍曹の口上はとても魅力的に思える。軍に入隊すれば、政府が支援する学位が取得できるほか、毎年110日間の休暇と年間31万2500台湾ドル(約113万円)がもらえるというのだから。
 だが、軍曹の話を聞いている学生の多くはほとんど関心を示さない。兵役は「時間の無駄」で、一段と圧力を強める中国に対して台湾が経済的もしくは軍事的に立ち向かう可能性は低い、と彼らは主張する。
 「中国は経済力で台湾をつぶしにかかることができる。戦争なんて必要ない。カネの無駄だ」と、エンジニアリングを専攻する18歳のChen Fang-yiさんは話す。「軍への信頼も期待もほとんどない」
 台湾全土の大学や高校で講演を行ったり、等身大の踊る人形や特殊部隊による「フラッシュモブ」パフォーマンスを披露したりするなど、台湾軍は兵士を採用するのに必至だ。長年、徴兵制を敷いてきたが、完全志願制へと移行するからだ。
 台湾は2011年、コスト削減と軍のプロ意識向上のため、徴兵制を段階的に廃止すると発表した。強化されたサイバー戦能力と他のハイテク兵器を駆使して、中国からの脅威に対抗しようとしている。
 台湾の国防部(国防省に相当)によると、中国から攻撃を受けた場合に必要とされる推定18万8000人の志願兵のうち、81%の入隊は年末までに達成可能だという。また2020年までには、達成率を90%に上げたいとしている。
中国は台湾について、言うことを聞かない自国の省と見なしており、服従させるには武力行使も辞さない構えだ。
 しかし台湾軍の採用活動は容易でないことが証明されつつあり、志願兵の採用ペースは、悪化する中台の軍事的不均衡を解消するには十分ではない、と軍事専門家や政府監査官は指摘する。
 中国が公式に発表した昨年の防衛予算は、台湾の約15倍に相当する。台湾周辺で爆撃機を飛行させたり、これまで台湾と外交関係を結んでいた国々を引き抜いたりすることで、中国は台湾に警告している。
 昨年12月のリポートの中で、政府監査官3人が志願兵採用ペースは遅いと警鐘を鳴らし、台湾の戦闘能力について懸念を提起している
 「国家安全保障問題を考えるとき、政府は徴兵制復活について検討する必要がある」と、台湾のシンクタンク「国家政策研究財団(NPF)」の林郁方氏は指摘する。同氏は、立法院(国会に相当)の外交国防委員会委員長を務めたことがある。
 「この措置の代償は大きいだろう。十分な兵士を見つけることはできない」」

アングル:「中国に勝てない」、徴兵廃止の台湾で若者が軍離れ | ロイター

 この前気が付いたのですが、トルコにせよ、イランにせよ、人口は8000万人程度です。それに対して台湾の人口は2300万人程度です。独自の軍を持つには、人口の規模が小さすぎるのかもしれません。ましてや、海峡の向こう側にはあふれんばかりの資金量でこしらえた人民解放軍が控えています。ですから、台湾の若者が軍に入りたがらないというのも理解はできます。

 しかし、自分で自分の国を守らないとすれば、独立は維持できなくなります。中国に併合されることを望まないならば、日本かアメリカの直轄領になるしか道はありません。今後米中の間で戦争が起きるにせよ、アメリカが改めて台湾を自治領化するかどうかは疑問です。とすれば、台湾はいずれ日本領になると考えても良いでしょう。日本が大好きな台湾の世論や、日本人の台湾への愛着心から考えても、この結婚はうまくいくはずです。おいしい小籠包が、パスポート抜きで台北で食べられるようになれば、個人的にはありがたいことなのですが。