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米国債の金利が上昇するのに、ドルが下落する不思議

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資

 確かにトルコリラならば、下落するのは理解できます。景気が絶好調のドルが上昇しないのは、少し不可解ですが‥‥。

  考えてみれば当たり前という気もします。

世界のリスク資産が勢いを盛り返す中で、米国債利回りは7年ぶりの高水準に向かっているが、ドル高の原動力にはならない

 20日には10年物米国債利回りが3.09%と5月以来の高水準を付けたが、ドルは売られ一時0.6%安となった。国債利回り上昇は通常、自国通貨高につながるが、リスク意欲の復活でドルは人気が出ない。

 ドイツ銀のアラン・ラスキン氏によれば、メッセージは明確だ。米国と世界の株式相場上昇が国債利回りを押し上げる一方で、新興市場通貨や他のリスク資産への需要のため、ドルは売られる

 「2つを合わせると、ドル建て利回り上昇がドル下落と結び付く」と、外為調査グローバル共同責任者の同氏がリポートで解説した。

  また、米国以外の先進国・地域の中央銀行による引き締め見通しもドルの魅力を薄れさせていると、ジェフリーズの外為世界責任者ブラッド・ベクテル氏は指摘。ドル「『以外の何でも買おう』というテーマが市場の気分の最前線に繰り返し現れてくるだろう」と同氏はリポートに記した。」

米国債利回り上昇がドル高につながらない理由、「それ以外」がテーマ - Bloomberg

 そうはいっても、景気が後退局面入りしつつあるユーロが買われ、ドルが売られるのは不可解です。

 しかし、その答えは割合近くにありました。

 結局中国が米国債を売っているわけです。全額は売却できないでしょうが、予分の一程度は売り払うのではないでしょうか。数パーセントとしても膨大なドル売りです。

 むしろ不思議なのは、ドル円が膠着して、どちらかといえば円安に振れていることでしょう。ですから、ユーロ・円ロングのポジションが急増しています。

 週明けも、しばらくユーロは買い続けられるでしょう。