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米情報機関の叛乱

ケイン号の叛乱 [DVD]

 ケイン号の叛乱、おもしろかったですね。それはさておき、今度は情報機関の叛乱です。

 産経新聞からです。

「 トランプ米大統領がブレナン元中央情報局(CIA)長官の機密情報アクセス権限を剥奪した問題で、CIAの歴代長官など情報機関の元高官ら15人が、トランプ氏は「言論の自由の封殺をたくらんでいる」として抗議声明を発表した。
 声明は16日付で、過去約25年間にCIA長官を務めたウェブスター、ゲーツ、テネット、ゴス、ヘイデン、ペトレイアス、パネッタの各氏や、国家情報長官経験者のクラッパー氏とブレア氏らが名を連ねた。トランプ氏はヘイデン氏とクラッパー氏の権限剥奪も検討中だと表明している。
 これとは別に、CIAの元職員60人も17日に声明を出し、「元政府当局者は、安全保障上の懸案に関し、処罰されるのを恐れることなく自らの意見を表明する権利がある」と訴え、トランプ氏の行為は「国を弱体化させる」と警告した。」

【トランプ政権】CIA元高官ら計75人がトランプ氏に抗議 元長官の機密アクセス権剥奪で - 産経ニュース

 トランプ大統領のと内スタイルの弱点は、その余裕のなさにあります。何か批判されれば、すぐに反撃しなければ気が済まないというパーソナリティーがさらに波紋を広げることになっています。

 トランプ大統領による反中姿勢への転換や、(仮に成果が上がらないものであったとしても)普通のアメリカ国民の経済的繁栄への配慮などには、これまでの大統領にない評価できるポイントと言えます。

 しかし、過度のメディアに対する攻撃や、今回の元情報機関高官へのクリアランスの剥奪は、やり過ぎとしか言えません。こうした事件があったからと言って情報機関がサボタージュする訳ではないでしょうが、やはり人間には感情に左右される側面もあります。いざというときに、トランプ大統領を支えてくれる人たちがなくなってしまうのです。

 結局のところ、トランプ政権にとっての最大の懸念は、国を揺るがすほどの「予想外の出来事」といえます。おそらくはメラニア夫人にも愛想を尽かされているトランプ大統領が、ブラフの通用しないぎりぎりの緊急時に、適切に対応できるかと言えばかなりの疑問です。トランプ大統領は4年の任期を全うできない可能性に、50トルコリラぐらいはかけても良いと思います。