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イヴァンカ、父トランプを叱る

東京物語

 東京物語ではありませんが、父親は娘には勝てないものです(東京物語の場合は義理の娘、ですが)。というわけで、久々のイヴァンカ・トランプの登場です。

 「 イヴァンカ・トランプは木曜日に父親と決別し、自分はメディアは「人民の敵」とは考えていないと述べた。
 ホワイトハウス補佐官は、イヴァンカは、報道での自分自身の話を見て、その報道が完全に正確とはいえなかったものの、報道陣に対する攻撃を強化している大統領とは立場が異なると語った

「私も個人的には、相当いろいろ報道されました。そんなことは、完全に正確ではないことがわかっているんですけどね。だから、人々が懸念や不満を持っている理由、特に狙われていると感じている時に私は敏感でした。」と大統領の長女は Axiosのイベント中に語った。「しかし、私はメディアが国民の敵であるとは思いません

 トランプ大統領は、6月にキャピタル・ガゼット紙の編集室で、5人が死亡し、他にも負傷者がでた事件の後でも、メディアは「国民の敵」であると語った。

 トランプ大統領は、また、頻繁にCNN、ニューヨークタイムズワシントンポストでの自分への批判に焦点を当て、 ニュースメディアをしばしば『偽のニュース』として特徴付けている。

 トランプ大統領は、フロリダ州のトランプのキャンペーンスタイルのラリーの放送中に、ホワイトハウス特派員のジム・アコスタに対して、彼の支持者が「くたばれCNN」と叫んでいる場面を公開した。

 先週、トランプ政権は、以前の記者会見で不適切な質問をしたという理由で、CNNのカイトラン・コリンズがホワイトハウスでの記者会見に出席することを拒否したところ、激しい批判を浴びた。

 イヴァンカ・トランプと夫、ジャレッド・クシュナーは、ここ数ヶ月間なりを潜めていたが、ここ数週間で公然と姿を現した

 木曜日、イヴァンカ・トランプ氏は、トランプ政権の南部国境での不法移住家族の当初の分離政策を「最低」だと述べた。

Ivanka Trump breaks with dad: 'I do not feel that the media is the enemy of the people' | TheHill

 誰にでも経験があることとは思いますが、たとえ社会的には傲慢極まりないワンマン社長も、家に帰れば、妻に、もしくは娘には頭が上がらないということはよくあることです。おそらく、トランプ大統領の意見を変えさせる事が出来るのは、長女のイヴァンカにおいて他はないでしょう。

 イヴァンカの最近のニュースは、自分の名前を冠したブランドを断念すると発表したことでしょう。これは、以前にお伝えしたように、中国から一つの工作として商標登録をフリーパスで獲得していました。少なくとも、見かけ上は、中国に籠絡されているとも見えるわけで、ワシントンの仕事に専念するために決断したのだと考えられます。

 それでも、大統領の娘のワシントンでの役割とは一体何なのでしょうか(笑)。それは、「大統領の監視」「大統領への正しい方向付け」であると言えます。そこで重要なのがイヴァンカの亭主であるジャレッド・クシュナーでしょう。クシュナーはなかなか興味深い人物です。イスラエルと米国のつなぎ役というのがクシュナーの第一の役割ですが、イスラエルが、米国を自分の思い通りになる国と見なしているという事情を考慮すれば、クシュナーこそがトランプ大統領の「お目付役」とみることも可能でしょう。

 このところのトランプ大統領は、イランとの直接対話を提案するなど、イスラエルから見れば、卒倒するような方向に進み始めています。その場次第の思いつき。しかし、それがしばしばクリーンヒットになるのが、恐ろしいところですが、そろそろ既存の政策との不一致が顕著になっています。そろそろ修正する必要があるのですが、そのためにはイヴァンカは適任というわけです。

 イスラエルの関与に関しては、現在ではまだ推測の段階ですが、今後の大統領の娘の発言には要注意です。

また、この点では以下の記事もご参照ください。

firsthedge.hateblo.jp