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中国が世界2位の株式市場の座から陥落した意味

さかしま (河出文庫)

 真っ逆さまに転落しているもの、それこそ中国経済です。転落を始めた中国経済の象徴的なニュースでしょう。

 「 中国は株式市場の規模で世界2位の座を日本に明け渡した
 ブルームバーグの集計データによると、中国株は2日の下落で時価総額が6兆900億ドル(約680兆円)に目減りした。これに対して日本株は6兆1700億ドル。世界最大の株式市場は米国で、時価総額は31兆ドルをやや上回る水準にある。
 中国株式市場の時価総額は2014年終盤に日本を抜き、世界2位に浮上。15年6月には10兆ドル超の過去最高を記録した。
 上海総合指数は年初来で16%余り下落し、世界の主要株価指数でもパフォーマンスの悪さが目立つ。人民元は対ドルで5.3%下げている。米国との貿易摩擦や政府主導の債務削減の取り組み、景気鈍化が打撃となった。」

中国、世界2位の株式市場の座から陥落-時価総額で日本を下回る - Bloomberg

 トランプの関税攻勢に対抗するには、人民元を下落させるほかに対応策はありません。しかし、人民元建ての株価もそれに応じて下落することになります。株価が下がれば、中国国内での信用不安の可能性も高まるわけで、こういうトランプの一手は切れるなあと思います。

 二期目初の外遊も、その詳細は報道が禁じられているようです。北載河会議では、習近平も、党の長老に相当嫌みを言われているところでしょう。

 ただ、たとえどれほど隠微なものであれ、アメリカとの関係が安定しているおかげで、中国は急速な成長を遂げることができたのですから、肝心のアメリカとの関係が崩壊しつつある中で、中国経済が順調に発展する可能性は万に一つもありません。今後は、中国経済がいよいよクラッシュします。その後は、東アジアに安全保障上の危機が訪れることと思います。8月3日のユーロ下落はその狼煙だったかもしれません。