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一帯一路の失敗で、習近平も終わりか

パキスタン・ゾンビ [DVD]

 一帯一路もそろそろ終了のようです。

 「国際通貨基金IMF)がパキスタン政府に救済措置を提示すれば、資金は中国の貸し手に支払われるべきではない、とマイケル・ポンペオ国務長官は述べた。
 「間違えないでほしい。我々は、IMFが何をしているかを見ているだろう」とポンペオ氏はCNBCとのインタビューの中で語った。
 「IMF資金調達の一環としてIMFへの資金拠出の根拠はなく、中国の債権保有者や中国自身を救済するために、米国ドルが支払われてはならない」と述べた。
 フィナンシャル・タイムズは、パキスタンの当局者によって、カーン首相がIMFから最大120億ドルの救済措置を求める計画が作成されている、と報じた。
 IMFのスポークスマンは、ロイター通信に対し、「パキスタンからの資金調達の要請はまだ受けておらず、可能性のある意図について当局と話し合ってもいないことを確認することができる」と述べた。
 パキスタンは現在、インフラ整備のために中国から約50億ドルの融資を受けており、通貨危機を安定させるためにさらに10億ドルを求めている。
 米政府当局者は、開発途上国への中国の援助に大きく反対しており、各国は融資を返済することができず、持続不可能な借金を生み出すと主張している。」

Pompeo warns against Pakistan bailout to pay off Chinese lenders | TheHill

 中国はIMFの資金拠出は嫌がっていたはずなのですが、もはや背に腹は代えられないということのようです。それに対して、アメリカはIMFが中国の借金の帳消しのために資金拠出することに反対しています。つまり、アメリカとしては徹底して中国を経済的に締め上げる予定なのです。

 その結果、現在習近平体制は大きく揺れています。そろそろ北載河会議のはずですが、すでに習近平への個人崇拝は否定され、一帯一路を抗争した王滬寧(おうこねい)の動向が不明です。団派の李克強は俄然勢いを取り戻しています。

 また、軍の内部の不満もこれまでにないほど高まっています。退役軍人のデモがしばしば見られるのはそのせいです。公安当局は取り締まることができるはずですが、実際に事件が起きてしまうのは、人民解放軍の強い後ろ盾があるからと考えられます。今では、治安維持を担当する人民武装警察も中央軍事委員会の管轄下にあります。

 どうも、習近平にとってはつらい夏になりそうです。