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ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン終焉の日

トミカ No.35 メルセデスベンツ Gクラス (BP)

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 日本の自動車メーカーが、東芝自動車のような例外を除けば、比較的真面目であるのに対し、ドイツの自動車メーカーは、こずるいというか、目先のことだけを考えて自動車を生産していたような気がします。

 自動車メーカーが、ドイツ経済の屋台骨であることは現在も変わりません。しかし、今回のインチキのつけは高くつきそうです。

 「 ドイツの自動車生産は汚染対策のための二酸化炭素削減目標に直面し、危機的な状況にある。そのために、失業、経済成長の低下もあり得る状況となっている。
 ドイツ最大の産業である自動車業界は、EUの規制に沿って2013年までに二酸化炭素排出量を大幅に削減するようにというドイツ環境省からの圧力に晒されている。
 報道によれば、ドイツ環境省は、二酸化炭素排出量に関して、2030年までに、EU委員会が提唱する30%ではなく50%削減を、そして2025年までには、15%ではなく、25%の削減を求めている。
 「この水準の野心ですら、目標を達成するためには、非常に野心的な対策のパッケージがなければ不可能だろう」とPolitico.co.ukは主張している。
 欧州議会の議員であるドイツ社民党のミリアム・ダリは、この規制はドイツに大幅な失業をもたらすと述べている。
 その一方で、IGメタル社の労働組合によるショッキングなレポートによれば、2030年までにドイツの自動車の40%が電気自動車になれば、自動車産業の労働者の三人に一人が職を失うとされている。
 ドイツの自動車産業は、通商戦争をちらつかせているアメリカのトランプ大統領からもプレッシャーを受けている。実際、トランプ大統領は、鉄鋼とアルミに関して関税の引き上げを実施している。
 ドイツはアメリカに何十万台も自動車を輸出している。
 このニュースの前には、EUが構成国政府に英国製の部品を用いないように求めていることが報道された。
 オランダ政府は、自国の全産業に、「英国製部品を用いていれば、自由貿易のアクセスを失うかもしれない」と忠告している。
 「英国のEU離脱は、EU圏外への輸出に影響を与える」
 「英国のEU離脱以降、英国製の部品はもはやEU圏内で生産された部品とは見なされない」」

Germany CAR CRISIS: Merkel facing economic crisis over shock new pollution limits | World | News | Express.co.uk

 二酸化炭素を減少させるための努力は、今後も必要になると考えられます。最近では、隕石が地球上に落下する事例が多数報告されていますが、地球全体を覆う酸素の膜が薄くなっているためと考えられます。

 とするならば、排ガス削減技術のないドイツの自動車メーカーには、危機的な時代が到来したといえるでしょう。

 ただでさえ、電気自動車は部品が少ないといわれています。このまま電気自動車化が進めば、どうしても現在の雇用は維持できないのです。

 とすると、メルケルとすれば、中国との関係を一層強化して、なんとかこの難局を乗り切ることが至上命題となります。しかし、アジアの状況を考慮すれば、それも自殺的な方法にしか見えません。