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中国に遠慮しなくなったアメリカ

天安門 [DVD]

 「どうせ、戦争になるし」と考えているのでしょう。最近のアメリカは中国に遠慮することがなくなりました。

 「ポンペオ米国務長官は3日、天安門事件から4日で29年となるのに合わせ、「私たちは罪のない人々の命が悲劇的に失われたことを忘れない」とする声明を発表し、人権を尊重するよう中国政府に求めた。

 声明は、天安門事件に関わった民主活動家、劉暁波氏が2010年にノーベル平和賞を受賞した際に代読された「私の最後の陳述」から「6月4日の霊は安らかに眠れていない」という言葉を引き、「国際社会とともに、中国政府に事件で殺害、拘束され、行方不明になった人々に関する完全な説明を求める」とした。

 民主化運動の象徴だった劉氏は昨年7月、服役中に死亡した。」

米国務長官「天安門の悲劇忘れない」 中国に人権尊重求める - 産経ニュース

 結局は、通商戦争も中国をいたぶる手段でしかなかったということでしょう。中国がどれほど譲歩しても、次から次と難題を吹きかけるトランプ政権には中南海もはらわたが煮えかえる思いでしょう。

 特に、天安門事件は、1980年代から始まっていた改革開放経済が経験した悲劇でした。あの段階ですこしでも民主化していれば、現在のような中国にはならなかったでしょう。

 天安門事件の参加者は、その後、多くが海外に逃亡したといわれています。その際には、国家安全部のような中国の情報機関も協力したようです。実際のところ、身内なのでしかたなかったのでしょう。海外の情報機関もそれに劣らず協力しました。昔の話ですけどね。

 数千人が被害にあっているという天安門事件ですが、これを明らかにすれば、中国共産党は立ち直ることができないほどのダメージを負うことになります。つまり、このポンペオ国務長官の要求は、中国共産党はいつ崩壊してもよいというアメリカの意思を明白にした発言でもあります。

 このままでは、ただ事では済まないでしょう。