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南シナ海波高し 米海軍、艦船を南シナ海に派遣

南シナ海: アジアの覇権をめぐる闘争史

 北朝鮮情勢をめぐる動きが活発になってきました。一つは、安倍首相の訪ロ、もう秘湯がこの中国に対する軍事的牽制です。

  「米国の2人の関係者は、ロイター通信に対し、ドナルド・トランプ大統領が北朝鮮との継続的協力を求める中で北京を怒らせる可能性が高いとの見方を示した。
 この作戦は、北京が戦略海域の航行の自由を制限しようとしている努力に対してアメリカが対抗する最新の試みである。
 この作業は数カ月前に計画されており、同様の作業は日常的に行われているが、米軍がRIMPAC演習に中国側を招待しない決断を下した直後であり、特に敏感な時期になる。
 米国の当局者は、誘導ミサイル駆逐艦ヒギンズと誘導ミサイル巡洋艦アンティエタムは、パラセル諸島から12マイル以内の海域を航海した。珊瑚礁が広がるこの海域を巡って中国は周辺諸国と領土の領有権に関して紛争状態にある。
 米国の軍艦は、パラセル諸島のTree、Lincoln、Triton、Woody島の近くで作戦を行ったと、関係者の1人が語った。
 北朝鮮金正恩との首脳会談のキャンセルは、世界の2大経済大国間の貿易紛争の中で米中関係にさらなる緊張を加えている。
「航海の自由作戦」として知られているこの作戦を批判する者は、中国の行動にほとんど影響を与えないと主張している。
 米軍は、こうした作戦を世界各地で実行しており、その中には同盟国によって主張される地域も含む。そして、政治的な検討とは別個のものであるという長年の立場をとっている。
 5月12日に撮影された衛星写真によれば、中国がウッディー島にトラック搭載型の空対地ミサイルや対艦クルーズミサイルを配備したようだ。
 今月初め、中国の空軍は、この地域での訓練の一環として、南シナ海の紛糾島やサンゴ礁に儲けられた滑走路に爆撃機を着陸させ、ベトナムとフィリピンの懸念を引き起こした。
 米軍は、日曜日の作戦について直接コメントしていないが、米軍は毎日地域で活動していると述べた。
 米国太平洋艦隊は、「過去に行ったように日常的かつ定期的に航行の自由作戦(FONOP)を実施しており、今後も継続する」と声明を発表した。
 中国の外交部や国防部は、コメントの要請に直ちに反応しなかった。(以下略)」

Exclusive: U.S. warships sail near South China Sea islands claimed by Beijing | Reuters

 この記事で最も重要な部分は最後の行です。つまり、米中貿易戦争を住んでのところで収めたと思っていた中南海が、今度は南シナ海で米軍の挑発を受けるという事態に当惑しているのです。

 その背景にあるのは、この記事も指摘するように北朝鮮問題です。トランプ大統領は、北朝鮮の非核化を実現すると同時に北朝鮮の経済開発を西側の資本で行うことを狙っているのです。これで中国は米国の勢力圏に直接接するだけでなく、紛争が発生した場合非常に弱い立場に立たされます。

 トランプ大統領を手玉に取ろうとして失敗し、もはや風前の灯火の金正恩は無視するにしても、その次の紛争、その次の衝突が姿を現しつつあるのです。

 ただ、中国側としては、北朝鮮が西側勢力圏に入ることは何としても回避したいはずです。今後は、中国の北朝鮮への介入が問題になるでしょう。例えば、金正恩が亡命した後で、北朝鮮に軍事侵攻というシナリオも考えられるでしょう。