FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

トルコが大使を召還

家庭で作れるトルコ料理

 米国大使館のエルサレムへの移転は、国際的な反応を生みだしています。トルコの大使召還もその一つです。

  「CNNなどの報道によると、トルコは米国大使とイスラエル大使を召還している。
 トルコのベキール・ボズタグ副首相は、トルコメディアに、月曜日に数十人のパレスチナ人がガザ国境で殺された後、外交官がアンカラに召還されたと語った。
 ワシントンのトルコ大使館のスポークスマンは、報道を認め、CNNに召還がいつまで3続くかは明らかではないと述べた。
 HILL紙は、大使館から更なるコメントを得た。
 大使召還の決定は、トランプ政権の使節団がエルサレムへの大使館移転の祝典に出席した同じ日になされた。
 この式典は周辺地域の暴力沙汰により台無しにされた。イスラエル軍の兵士が数十名のガザ国境地域で抗議運動を繰り広げるパレスチナ人に対して発砲し射殺した。
 ホワイトハウスハマスの暴力を批判した。
 トランプのエルサレムイスラエルの首都と認め、大使館をテルアビブから移転するという決定は、選挙公約であった。しかし、この地域の和平交渉を危うくしかねないと警告するヨーロッパ諸国や中東諸国の指導者が反対していた。
 イスラエルパレスチナはともに、エルサレムが首都であると主張している。
 トルコはこの決定に反対する国の一つであり、トルコ外務省は、月曜日に大使館が移転されたことに報復したのである。
 「今回の行動は、無効で無意味だ。我々はパレスチナ国民の正当な権利を無視する行動は、この地域の平和と安全保障には資しない」とトルコ外務省は声明の中で主張している。」

Turkey recalls ambassadors to US, Israel over embassy dispute | TheHill

 これを契機にして、トルコにとってアメリカ、そしてNATO諸国の関係はさらに悪化し、さらなるロシアとの接近が余儀なくされるでしょう。つまり、トルコのNATO脱退も射程に入ってきたと考えるべきでしょう。
 その場合、一番微妙な立場に立たされるのはドイツです。というのも、ドイツはトルコ移民で自国の人口減少を補ってきたという現実があるためです。ドイツ国防軍も、キリスト教会もトルコ人が居なければ動かなくなっているのです。
 シリア危機までは、ドイツとトルコの関係は非常に良好だったのですが、最近ではその関係がかなり険悪化しています。
 となるとバルカン半島は、ロシアとトルコという二重の脅威にさらされることになるので、ギリシャなどは非常に厳しい立場に立たされることになります。
 もう一つの影響は、対外的なテロの拡大です。既にラマダン明けと言うこともあり、インドネシアで、イスラム国系列のテロが発生しています。このテロがヨーロッパやそれ以外の地域に拡大する可能性が高いと言えます。特に標的となるのが米国大使館です。この点では日本も同様の脅威に晒されていると考えた方が良いでしょう。