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中国、米国と通商交渉は不可能と断言

不可能を可能にする  大谷翔平120の思考

 大谷選手すごいですね、という話はさておき。やはり困るのがトランプ大統領です。「通商戦争に勝つのは簡単」といってみたり、「中国と通商戦争していない」といってみたり。どちらが本音なのかは、本人でなければわからないのです。敢えて言えば「中国と戦争をしたい」ということになるのでしょう。

 そんなわけで,中国からはそっぽを向かれています。

  「月曜日に中国は米中間の通商論争におけるアメリカの行動をこき下ろし、現在の状況ではワシントンと交渉することは不可能であると主張した。
 ロイターによれば、『現在の状況では、双方が、これらの問題について議論することはできない』と中国外務省のスポークスマンである耿爽(こうそう)は述べた。
 『アメリカは一方で制裁という脅迫をちらつかせながら、それと同時に、アメリカは喜んで対話するという。アメリカにこんな事をさせているのは誰なのかはわからない』と耿爽は付け加えた。
 この発言は日曜日のトランプ大統領のツイートの直後に出された。このツイートでは、トランプ大統領は、論争の過程で、中国は最終的に貿易障壁を取り除くだろうと述べている。
 トランプ政権は、3月に、500兆ドルの中国からの輸入品に課税すると発表した。そのために,中国は自動車を含むアメリカかあの輸入品に対して同額の課税を行うと発表した。
 その後トランプは中国に対して1000億ドルの追加課税を検討するように命令し、論争をエスカレートさせた。
 このように脅迫を継続しながら、トランプ大統領は、ワシントンと北京は貿易戦争に従事していないと述べている。
 「我々は中国と貿易戦争を行っていない。通商戦争は何年も前に愚かな、あるいは無能なアメリカの代表者によって失われてしまった。」とトランプ大統領は、先週の水曜日に述べた。
 「現在我々は年間5000億ドルもの貿易赤字を出している。その中には3000億ドルの知的財産の侵害も含まれる。我々はこうした状態が続くことを許すことはできない。」」

China: Negotiations with US impossible under ‘current conditions’ | TheHill

 トランプ大統領の本音としては、貿易の面で中国から譲歩を引き出したいのです。しかし、それに反対するのは中国だけでなく、国内の産業界などの親中勢力なのです。中間選挙を控えた現在、あまり強硬な姿勢をとりつづけることはできないということです。
 その一方で、中国にとっても、アメリカと貿易戦争は回避したいのが本音です。理由は簡単で、一帯一路政策の結果、膨大な資金が必要であり、極端に反米的な姿勢をとることもできないのです。習近平は、国内での権力抗争には勝利を収めていますが、過剰に加熱した中国経済を正常化するためには、アメリカの協力を欠かすことはできません。
 結局のところ、現在のような「ぬるい論争」が数カ月にわたってずるずる続くことでしょう。