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「トランプは友達」byプーチン

彼は友達 (

彼は友達 ("What a fabulous" VERSION)

 ヨーロッパでは、ロシアとEU諸国との間で,これまでになく緊張が高まっています。今回の元ロシア軍情報部元将校の暗殺事件も、英国のロシアへの反発を強めています。少なくとも、ヨーロッパの枠内では状況が日々悪化しているのです。そんな中での今回のプーチン発言でした。

  「ロシアのプーチン大統領は,水曜日にトランプ大統領との関係を褒めちぎり、今のところ両者の間には「何の不満もない」と述べた。
 AP通信によると、ロシア国営放送のインタビューで、プーチン大統領はトランプを絶賛し、その一方でアメリカの政治的システムが機能不全に陥っていると主張した。
 「私には何の不満もない。さらに言えば、個人的な面では,私はトランプ大統領に良い印象を持っている
 「米国の政治制度は劣化し、自らを飲み尽くそうとしている」とプーチンは述べている。「そうしたシステムと交渉することは極めて困難だ。なぜなら予測出来ないからだ」と付け加えた。
 プーチンとトランプは昨年7月にハンブルグで20カ国サミットの際に直接会談を行っている。また、11月にはベトナムで同席している。
 以上のコメントが発表されたのと同じ日に、ロシア大使は米国のポリティコ紙に、米国の議員は、2016年の大統領選でロシアが介入したというアメリカの情報機関の評価を巡ってモスクワの外交官と会って議論しようとしないと語っている。
 「ロシア嫌いのアメリカ議会は、明瞭な精神によってではなく、政治的にゆがんだ動機から導かれている」とアナトリー・アントノフは述べた。「はっきり言って、彼等は批判を恐れているといわれたね。」
 「私が耳にしたのは、『干渉』、『介入』という言葉だけだ」と彼は付け加えた。「私はそんな言葉は知らない。私が話したいのは、友情や協力だ」
 二月にロバート・モラー特別検察官が示したのは、13名のロシア国籍の人間がアメリカ人の国籍を乗っ取り、国家を分断させるか不正確な情報を、2016年の大統領選において鍵となるスウィングステートでSNSを用いて拡散したと言うことである。
 ロシア政府はこの非難を全面的に否定している。その一方でアメリカの議員は、トランプ政権がプーチン政府を選挙干渉に関して適切に対処していないと非難している。」

Putin: 'I have no disappointment at all' with Trump | TheHill

 確かに、トランプ大統領ロシア疑惑は騒ぎすぎという印象もあります。しかし、ロシアがなぜ国際的に非難されるようになったのかを忘れてはならないでしょう。クリミア侵攻、ウクライナでの紛争が全ての現況でした。そこに至る過程で,アメリカの関与があったことは否定しませんが、ジョージアに続き、ウクライナでも,以下に平和的に見えようとも武力侵攻を行ったという事実に変わりはありません。
 そこに、繰り返される暗殺事件です。これでは制裁解除など夢の夢といえます。
 とはいえ、トランプ大統領にとっては、プーチンとの関係をある程度維持したいという意向もあるのでしょう。中国との対決を掲げる以上、ロシアを味方にすることはできなくても、少なくとも中立的な立場を取ってもらうことは必須なためです。
 結局、アメリカ国内の様子も見て、徐々にアメリカとロシアとの関係は改善していくと見られます。