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イラン政変に対するホワイトハウスの対応

昨日の続報です。

 イランでの抗議活動の発生は、日本のメディアでも取り上げられるようになりました。各国のメディアの状況を見ていると、ヨーロッパが比較的冷淡なのに対し、アメリカは強く反応しています。これは、アメリカがイスラエルと組むということを公式に表明しているためでしょう。

  「ホワイトハウスは、日曜日に再び、イランで政府に抗議している人々に対する支持を表明し、イラン政府による反政府運動の検閲を批判した。
 「我々は平和裏に自己表現するイランの人々の権利を支持する。彼らの声は聞き届けられるべきだ」と、ホワイトハウス報道官のサラ・ハッカビー・サンダースは述べた。
 「我々はすべての当局者が平和的な表現という根本的な権利を守り、検閲につながるいかなる行動も避けるようにに求める」と彼女は続けた。
 この声明が出されたのは、イランのロウハニ大統領が最初に抗議運動が存在することを認めた直後のことだった。
 「人々には政府を批判する権利が絶対的にある。しかし、彼らの抗議は国家の状況とその生命を向上させるような方法でなされるべきだ」とロウハニ大統領が閣議で述べた、とイラン国営通信が伝えている。
 「批判は暴力や公的財産を破壊することとは異なる」と大統領は付け加えた。
 ロウハニ大統領は、それ以前のコメントでトランプ大統領は「イラン国家にとってのテロリスト」と呼んでいた。
 「イラン国民に共感を寄せているアメリカ人は、数ヶ月前、イランをテロリストと呼んだことを忘れている。心の底からイランに反対しているこの男には、イラン国民に同情を寄せる権利はない」とロウハニ大統領は続けた。
 イラン政府は、全国で急に発生する抗議運動をお沈静化するために、ソーシャルメディアの使用を取り締まってきたと言われている。
 木曜日に始まったデモ以来、何万名もの人々が聖職者の指導と経済状態に反対する抗議活動に参加している。この抗議活動では、土曜日の晩にドルードにおいて警官隊との小競り合いの際に、死者が出ている。
 トランプ大統領は、何度も抗議者らに支持を表明しており、その一方で、イランがテロ組織に資金を供給していると非難している。(略)」

White House: Iranian protesters 'deserve to be heard' | TheHill

 これまでさんざん批判してきたイランの反体制運動を支持するのはおかしいというイランの主張もよく理解できます。今回の一件で、これらのホワイトハウスからのコメントを読む内に、アメリカが絡んでいるのかどうかが、気になってきました。もしアメリカ政府の関与があるとすれば、アラブの春がついにイランにまで到達したといえるでしょう。

 このイランの現状を見て、恐れている国があるとすれば、それは北朝鮮でしょう。今回の一件でイラン政府が倒されることはないにせよ、政権が弱体化することは避けられません。北朝鮮では、すでに金正恩が自分の実の兄を暗殺していることは、一定の層にはすでに知られているとみるべきでしょう。金正恩の神経がどこまで持つか楽しみです。

 冗談はさておき、イラン国内でロウハニ大統領は、発言から判断する限り、改革は側に回ったようにも見えます。やはり、イラン国内が割れているという判断は正しそうです。