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北朝鮮の漁船漂着

このところ、北朝鮮の漁船漂着が相次いでいます。

まず、産経新聞から紹介します。

「 秋田県の海岸で23日、北朝鮮船が漂着し、8人が保護された。北朝鮮からの漂着船に生存者が確認されたのは、平成27年1月以来となる。海上保安庁によると、北朝鮮籍とみられる船の漂流・漂着は今年に入り22日現在で43件。日本の排他的経済水域EEZ)にある日本海の「大和堆(やまとたい)」周辺では北朝鮮漁船によるスルメイカの違法操業が続いており、海が荒れる今後、漂着が増加する恐れがある。

 北朝鮮とみられる船の漂流・漂着は28年66件、27年45件、26年65件、25年80件で推移。船体が破損し、乗組員がいない場合も多い。今年は11月に入り、新潟県佐渡市山形県鶴岡市青森県深浦町などで、船体にハングル表記がある無人の木造船が打ち上げられているのが見つかっている。

 船内から遺体が発見されたのは29年(22日現在)3件9人、28年2件11人、27年8件27人、26年0件、25年2件4人。一方で生存者は29年(同)、27年、26年に1件ずつで、それぞれ3人、1人、4人が確認された。

 直近では15日、男鹿半島から西約400キロに位置する大和堆EEZ外側で転覆した小型木造船が見つかり、海上保安庁の巡視船が船底上にいた北朝鮮人3人を救助、海上北朝鮮漁船に引き渡した。周辺海域ではその後、この船を含む木造船2隻の船内で北朝鮮人とみられる計7人の遺体が見つかった。

 27年1月には石川県志賀町の海岸に漂着した小型木造船の乗員とみられる男性を県警が保護。男性は北朝鮮からの遭難者と断定され、人道的見地から中国・大連で北朝鮮側に引き渡された。

 大和堆周辺のEEZ内では、昨秋から北朝鮮漁船のスルメイカ違法操業が確認されるようになり、周辺海域では今年も9月以降、長さ約40メートルの鋼船に交じって十数メートルの木造船が確認されている。」

【北朝鮮船漂着】生存者は27年1月以来、増加の恐れも(1/2ページ) - 産経ニュース

 国会議員の中にも、武装民兵を疑う意見が出ていますが、危険な兆候であることは確かです。こうした漂着が続くと、警戒感が薄れ、実際に破戒工作が行われる可能性が強いためです。

 今回の一連の事件は、北朝鮮が漁民に故意に漂流させているとみるのが正解でしょう。食糧不足という側面も否定できませんが、燃料不足にもかかわらず、遠くまで漁船で漁業に出かけることは自殺行為と言えるでしょう。漁業が目的というよりは、日本に対する観測気球とみるべきでしょう。

 こうした案件の根本的な問題は、日本に国家警察がないことでしょう。地方の県警本部程度では対処できない可能性が高いでしょう。警察というと、公安警察外事警察のようなカウンター・インテリジェンスがどうしても主体になりますが、対外情報収集にも力を入れる必要があると思います。