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レバノンのハリリ首相辞任の背景

 ハリリ首相は、辞任を表明したはずですが、また首相への復帰を受け入れたようです。今回の一件はイランとは全く関係が無かったようです。

 イスラエルからのメールからお伝えします。

「 センセーショナルな中東のエピソードは、イランとヒズボラを巡る政治的もしくは宗教的対立関係とは全く関係がない。では、なぜレバノンのハリリ首相が、サウジアラビアのリヤドで11月4日に辞任を表明したのだろうか。そしてフランスのマクロン大統領が積極的に介入した理由は何だったのだろうか。これらの謎に対する手がかりは、リヤドのリッツ・カールトンホテルのロビーに見いだすことが出来る。そこにはアブドゥル・アジズ・ビン・ファハドがマットレスの上で寝ている。モハンマド・ビン・サルマン王子によって,彼はそこに幽閉されているのだ。ファハドは、レバノンのハリリ首相が、サウジアラビアでの包括的な利権を放棄する際のパートナーでもあった。
 実際の所、ハリリ首相のビジネスパートナーは70億ドルの資産を所持しているとサルマン王子は評価していた。その資産を断念するように、遅延なく伝えられていたのである。
 フランス大統領が介入したのは、ハリリが所有する企業におけるフランスの金融上の利権を、フランスとサウジアラビアの関係を悪化させることなく、救い出すためであった。フランス情報機関に保護されて、ハリリ首相はパリに旅行する許可を得た。その間に、フランスはサウジ当局と、ハリリの家族企業が実質的な資産をサウジに引き渡す交渉を行っていた。」

 この情報が正しいとすれば、サウジアラビアのパージとそれによる金融資産の没収によってハリリ首相も辞任を決意したということになりそうです。ですから、イランとサウジの間の関係悪化にはつながらないということなのでしょう。