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プーチン、実業界に戦争準備を厳命

 自国で用いるにせよ、あるいは紛争が発生する他国に売りつけるにせよ、プーチンが軍需生産に本格的に乗り出しました。グルジア(現ジョージア)や、中東、それにウクライナと一定の成果を上げてきたプーチン大統領が軍備を増強させるべきだと公然と認めたのは傾聴に値します。すぐに、というわけではないにせよ、戦争が近いのです。


 「プーチン大統領はロシアの起業家らに、いかなる時でも軍の需要にこたえられるように準備しておくことを求めました。
 先週の水曜日にソチでの世界の指導者との会合で、プーチン大統領は、西側世界との緊張が高まりつつある中で、ロシアの軍事的安全保障を新たに促進する必要があると述べました。
 「いつでも、我が国の経済が軍需生産とサービスを増加させることができるということは、軍事安全保障で最も重要な側面の一つだ」とプーチン大統領は述べました。
 「この目的のために、全ての戦略企業、大企業は、誰がオーナーであるかに関わりなく、準備を整えるべきだ」
 火曜日には、プーチン大統領は。西側のとの開発競争で優位に立つために軍事技術開発をスピードアップさせるように求めました。
 プーチンは次のように述べています。「我々の陸軍と海軍は最上級の装備を持っている必要がある。海外の装備よりも優れた装備をだ」
 「もしかちたければ、我々はより優れていなければならない」
 ロシアの国防予算は、90年代の停滞期の後,今世紀に入ると相当程度増大した。現在では、アメリカ、中国にならんで3番目となっています。
 今年のロシアの軍事予算は3兆ルーブルを超えています(日本円では6兆円程度)。そして、モスクワは世界でも最高の軍備であると自称しています。
 そして、ロシアの東部での緊張の高まりの中で、同盟国に武器を販売することに同意しています。
 昨日、トルコが、西側諸国の懸念をよそに、ロシア製の長距離対空システムを設置すると宣言しました。
 アンカラはロシアから、今日利用できる最高の防空システムであるS400を購入するのです。このミサイルの航続距離は400kmです。
 アメリカを含めたNATO加盟国の中には、S400はNATOで用いられている装置と共存できないと批判している国もあります。」

Russia news: Businesses should be ready for WAR at any moment, Vladimir Putin demands | World | News | Express.co.uk


 日本の軍事予算が5兆円であるのに対し、ロシアの軍事予算が6兆円程度というのは、少し少ない気がします。というのは、展開している戦域があまりに広いためです。ウクライナ東部だけでなく、シリア周辺にも積極的に活動を展開していることを考慮すれば、実際はもうすこし多いのではないかという気もします。
 ただ、おそらくはロシアは人件費が安い(笑)のでしょう。ですから、武器などを購入する費用は、比率的に相当高いといえるはずです。最近では東欧でも軍備の増強を強めていますので、それと同時に極東で軍事作戦を展開するのは、手一杯なのではないでしょうか。ですから、ロシアが軍事作戦に乗り出すときは、絶対に勝てる自信があるときだと考えられます。