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「あれもブラフ、これもブラフ」と築城院真鍳にならって言ってみる。

 Re:Creatorsおもしろかったですね。それはともかく、最近のペンス大統領は真鍳が乗り移ったかのような印象があります。「嘘の嘘、それはクルリと裏返る」

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 TheHillから引用します。
「ペンス副大統領は、北朝鮮の脅威が増大する中で、米軍の兵士に対して「気を抜くな」「準備を固めておけ」と指示を下しました。
 「現在、かつてないほどに、諸君の最高司令官は、君たちが準備を整えることに頼っている。気を抜くな。自分たちの使命に注意を払いたまえ」とペンス副大統領はノース・ダコタのマイノット空軍基地で演説しました。
 「我が国を脅かすいかなるものも、アメリカが平和を求めていることを知るべきだ。しかし、もし我々が我々自身や同盟国を守らなければならなくなれば、効果的で圧倒的な軍事力で守るだろう。そして、このマイノット空軍基地に集まった諸君は再び決定的な役割を果たすことになるだろう」とペンス副大統領は述べました。
 このマイノット空軍基地が核攻撃に対して決定的な役割を果たすことになります。というのも、この基地に26機のB-52戦略爆撃機が配備されており、150基のICBMが設置されているためなのです。
 米朝の緊張が高まっているところに、ペンス副大統領のこのコメントが出されました。
 平壌は、今年、何度もICBMの発射実験を行っています。そのためにトランプ大統領の北朝鮮へのレトリックもヒートアップしているのです。
 トランプ大統領は、9月の国連総会での演説で、北朝鮮が国際社会に挑戦し続けるならば、北朝鮮を「完全に破壊する」と恫喝しました。
 ペンス副大統領は、今回の金曜日の演説ではより外交を重視していました。しかし、軍事的行動が選択肢から外れたわけではないと述べたのです。
「君たちに保証できるのは、アメリカは、北朝鮮が核・ミサイル計画を放棄することを求める経済的外交的圧力をかけ続けるということだ」と、ペンス大統領は述べ「トランプ大統領は全ての選択肢がテーブル場にあることを『明らかにした』」と付け加えました。
 このペンス副大統領の発言の前には、ジェームズ・マティス国防長官がやはり金曜日に在韓米軍を訪れ、朝鮮半島危機を外交的手段を通じて解決するために,アメリカはあらゆることを行っていると語りました。
 「この問題を外交的に解決するために我々は出来ることを全て行っている。出来ること全てだ。しかし、我々の外交は、最終的には、我々の外交も、強力な兵士、水兵、空軍兵士、それに海兵隊によって支えられねばならない」とマティスは語っています。
 今回のマティス訪韓後、トランプ大統領が11月3日から12日間のアジア諸国歴訪に出発します。
 ホワイトハウスは、今回、非武装地帯に向かう予定はないと発表しています。しかし、大統領は,記者達に「君たちは驚くだろう」と述べていますので、ひょっとすれば非武装地帯に行くかも知れません。」

Pence to military on North Korea: ‘Be ready’ | TheHill


 マイノット空軍基地はアメリカの核戦略の要とも言える基地です。ノース・ダコタという片田舎にはあるものの、ここからB-52が飛び立ち、ICBMが発射されるのです。その基地に行って、ペンス副大統領が、兵士に「気を抜くな」「準備を固めておけ」というのですから、北朝鮮への恫喝という意味では,これ以上のものもないでしょう。
 実際、基地のアップデートも進んでおり、再び核が実戦で使用される可能性も、あくまで全体的にですが、高まっていると言えます。北朝鮮との核戦争がなくとも、その後は中国です。残念ながら核戦争の危機は、少しずつ現実化しつつあるように思えます。
 「核戦争がある」といえば、核戦争の可能性は少なくなり、「核戦争は起こらない」といえば、途端にその可能性が上昇するという何かの嘘つきゲームに、今回の北朝鮮危機は似ているように感じるのです。であれば、やはり大声で「もう、核戦争だ」「第三次世界大戦だ」といった方が、最終的には平和的な解決に導かれることになるのではないでしょうか。これは逆もしかりでしょう。