FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

プーチン、北朝鮮を擁護する。

 「NBCテレビによれば、プーチン大統領は木曜日に,アメリカは北朝鮮を「追い込むべきではない」と警告しました。そして、緊張が高まる中で対話を促進するように求めました。
 「問題は対話の中で解決されるべきであり、北朝鮮は追い詰められてはならない」とロシアと国際的なエリートの対話を促進することを目的としたヴァルダイ・ディスカッション・クラブでの演説でプーチン大統領は述べました。
 プーチン大統領は,アメリカこそ名指しにしませんでしたが、現在の状況は紛争に向かっていると述べました。
 先月末に、ロシア政府のスポークスマンであるディミトリー・ペスコフは、ワシントンと平壌の激しいレトリックは危険な帰結を産み出しかねないと警告しました。
 北朝鮮は木曜日に、アメリカの空母が朝鮮半島で示威活動をした後で、アメリカに対して「想像できないような方法で」アメリカに核攻撃を行う可能性があると述べました。プーチンの発言はその後に見られました。
 トランプ大統領と北朝鮮の指導者金正恩は,この数カ月威嚇の応報を行っており、言葉の上では発言をヒートアップさせています。
 トランプ大統領は、先月、北朝鮮がアメリカとその同盟国を威嚇し続けるならば、「北朝鮮を完全に破壊する」と述べ、金正恩を「チビのロケットマン」と揶揄しました。
 北朝鮮が一連のミサイル・核実験を行い、アメリカを攻撃することが出来る核ミサイルを順調に開発を進めていることを示した後に、こうした激しいやりとりが続いています。」

Putin warns against backing North Korea into a corner | TheHill

 
 金正恩の下での北朝鮮は、基本的に有言実行です。ですから、「想像もしない方法で」アメリカを攻撃する能力は,基本的には持っていると考えるべきでしょう。プーチン大統領はその概要を知っているわけです。
 ですから、北朝鮮の核保有を認めた上で国交を開設するようにとプーチンはアメリカに求めているのです。こうしてみれば、プーチンの発言は、国際平和を維持する立場からなされているように見えます。
 しかし、その一方で、この発言の背後にプーチン朝鮮半島への野心があると見ることも可能でしょう。つまり、北朝鮮、韓国と縦断する交通路をシベリア鉄道と連結し、ユーラシア大陸での覇権を狙っているのです。中国に対して対抗するためには、何らかの基盤が必要です。それが朝鮮半島なのです。
 ウクライナ、そして東欧諸国でのロシアの活動を見る限り、低迷する経済にも関わらず,ロシアは世界征服を狙っているとみるべきなのです。