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けなげにメッセージを送っている金正恩

 とりあえず、10日のミサイルの発射は予想通りなかったようです。まだ、米国時間が残っていますから、わかりませんが。

 これでほっとしているところに、「実は、北朝鮮の記念日とは関係ない」という話が出てきました。

  ブルームバーグから紹介します。

北朝鮮が9日の建国記念日に再び大陸間弾道ミサイルICBM)を発射するのか、世界が見守っている。こうした中で、米国の北朝鮮情勢専門有料ウェブサイト「NK Pro」が北朝鮮の挑発行為と同国の主要記念日との関連性を調べた。

 NK Proは1990年以降に実施された75回のミサイル発射を分析。7日公表した分析結果によると、ミサイル発射と主要記念日との間に関連性は見られず、海外のイベントにより高い相関が認められることが分かった。外国の選挙、中国政府代表団の訪問、米韓軍事演習などが該当するという。北朝鮮は7月4日にICBMを発射したが、これは米国の独立記念日だ。

 北朝鮮は昨年9月9日に核実験を実施した。NK Proでは、挑発行為が主要記念日またはその前後に行われる確率を10.7%と算出している。」

北朝鮮のミサイル発射、主な記念日と実は無関係-米専門ウェブサイト - Bloomberg

North Korea Missiles Not Linked to Anniversaries: NK Pro - Bloomberg

 たしかに、7月4日の米国の建国記念日に発射しているのが印象に残っていますね。むしろ、アメリカなどの記念日に合わせているというのが事実とするならば、アメリカと意思疎通をしている、もしくは、意思疎通しようとしているというのが本当のところでしょう。「僕を、一人前だと認めて欲しい」「少しは言うことを聞いて欲しい」と不良少年のようにすねて見せているイメージが浮かびます。

 しかし、金正恩が不良少年と異なるのは、拳銃やナイフではなく、何百万人も死傷できる核兵器を手にしているという点でしょう。そして、北朝鮮がかつてのインドやパキスタンのように核保有国としてなし崩し的に認められるのを待っているのです。

 しかし、2度も連続して国連安保理で制裁決議が出されています。これ以上の挑発はかえって逆効果になるでしょう。そろそろ、この北朝鮮の戦略も限界に達しているように見えます。