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正恩党委員長の妹、与正氏を政治局員候補に選出

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 金与正(キム・ヨジョン)は今年1月、米財務省の制裁の対象になっている金正恩の家族の一人です。彼女は金正日の四女で、同国の第3代最高指導者の金正恩実妹。母は高英姫朝鮮労働党中央委員会委員、同党中央委員会宣伝扇動部副部長を務めていました。それが、今回政治局入りを果たしたのです。(写真はwikipediaより)

 ブルームバーグの記事を転載します。

北朝鮮は7日、平壌朝鮮労働党中央委員会総会を開き、金正恩党委員長の妹、金与正党宣伝扇動部副部長を政治局員候補に選出した。与正氏を権力の中枢に近づけるとともに、一族による体制の管理を固めた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。

  金委員長は総会で、「米帝国主義者による核の脅し」に備えるため、核兵器開発の継続を呼び掛けた。与正氏を含む当局者を政治局員候補に昇格させた総会で金委員長は「現在の状況は厳しく、われわれは試練に直面している」と述べた。

 米財務省は今年1月、人権侵害などに関与したとして与正氏ら北朝鮮の当局者7人を制裁の対象にしたと発表した。同省は与正氏の年齢を28歳と説明している。正恩氏と与正氏は故・金正日総書記と妻の故・高英姫氏の間に生まれた。
  韓国の北韓大学院大学校の梁茂進教授は「金正恩氏は家族の権力を強化するという父と祖父の慣行を拡大しつつある」と語った」

 金与正に関しては、以前から政権の中枢を担っているという指摘がありました。

少し古い記事ですが、

North Korea Leader Kim Jong Un's Sister Kim Yo Jong Gains Clout - NBC News

にも、「すべての道はヨン・ジョン(Yo Jong)同志につながる。キム・ヨジョンは、2011年後半に父親金正日キム・ジョンイル)の死後、兄弟が核兵器国を引き継いだことから、国家宣伝に特化している。」とされているほどです。

 アメリカとの対決が大洲目を迎える中で、自分の妹を政権に入れて、精神の安定を図ろうとしているようにも見えます。また、自分亡き後は、この妹に後を託すという意味合いがあるのかも知れません。

 いずれにせよ、金正恩の弱気のサインと捉えるべきでしょう。