ワームビア氏の両親は9月、FOXニュースとのインタビューで、同氏が北朝鮮で過酷な扱いを受けたと主張し、テロ支援国家への再指定を求めていた。
書簡は、北朝鮮による「米国人の拘束と抑留」「他のテロ支援国への武器や技術の供与」「国内外での暴力的で情勢を不安定化させる行為」などを総合的に考慮し、国務省に再指定を検討するよう促した。ABCによると国務省当局者は「書簡の内容を精査した上で対応する」と述べた。
北朝鮮は1988年にテロ支援国家に指定されたが、2008年の息子ブッシュ政権下で指定を解除された。再指定されれば北朝鮮に対する貿易や金融面での規制が強化される。
国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議などを通じて制裁の枠組みが相当程度まで強化されていることから、仮に再指定されても象徴的意味合いの方が強いとされるものの、北朝鮮が猛反発するのは必至とみられている。」
実効性はないものの、より派手に、より仰々しく北朝鮮を追い詰めるというのが、アメリカの対北朝鮮戦略になりそうです。追い詰めるのは見せかけ、でもそれを徹底するのがトランプ流です。
トランプ大統領本人も「嵐の前の静けさ」という発言をしています。ブルームバーグから紹介しましょう。
「トランプ米大統領は5日夜、米軍指導者との記念撮影の際に、夕食会が「嵐の前の静けさ」を意味するかもしれないと述べた。
同大統領は一連の国家安全保障問題も協議される見通しのホワイトハウスでの夕食会の前に、不可解な発言を行った。
大統領は集まった記者団に対して「この会合の意味が分かるか。嵐の前の静けさかもしれない」と語った。記者から発言を明確にするよう繰り返し求められると、同大統領は「今に分かる」と述べた。
軍事指導者との午後早々の会談では、「北朝鮮やイラン、アフガニスタン、『イスラム国』(IS)、そしてわれわれの利益を世界中で脅かす修正主義者たちといったわれわれがずっと以前に対処すべきだった課題」に政権が集中的に取り組んでいると述べていた。
こうした発言の中で大統領は、相次ぐ核実験や弾道ミサイル発射で自身に敵対してきた北朝鮮を漠然と威嚇するような発言も行った。「米国や同盟国に想像を絶する人命損失の脅しをかけるこの専制国家を許すことはできない。それを実現させないようわれわれは必要なことを実行する。必要なら実行される」と述べた。」
現段階でアメリカが北朝鮮に先制攻撃を行う可能性は極めて低いと考えられます。また、北朝鮮も公の発表をこの1週間ほど行っていません。まさに、「嵐の前の静けさ」な訳ですが、現段階ではアメリカと北朝鮮の直接交渉は継続しているとみられます。
北朝鮮も、交渉途中で、テーブルをひっくり返すわけにはいかないので、10日は何もないと思いますよ。