FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

ブレクジットは、アジャンクールの戦い、ワーテルローの戦い、そしてトラファルガー海戦に匹敵する、と英保守党政治家が語る!

 うーむ、タイトルが長いですね。たまにはこんなこともあります。

 

f:id:FirstHedge:20171003224014j:plain

 

 今回はテレグラフ誌の記事を紹介しましょう。

www.instagram.com

 

 「ジェイコブ・リースモグ(Jacob Rees-Mogg)は、英国のEUからの脱退をアジャンクール、ワーテルロー、そしてトラファルガーの闘いにたとえている。若者にBrexitを「愛して(love)」もらうためだ。
 代表的なEU懐疑派のこの議員は、次のように述べている。英国のブリュッセルとの離婚は英国にとって重要な瞬間となる。その重要性はマグナカルタにも等しい。
 リースモグは、自分たちの人生が欧州理事会議長のジャン・クロード・ユンケルによって「決定」されるのではなく、自分自身の手で帰ることができることがわかれば、若い世代の有権者がブレクジットを歓迎するようなるだろうと主張している。
 月曜日の晩のちょっとしたイベントに姿を現したモグ議員はブレクジットの肯定的側面似光を当てようとした。「我々はブレクジットの利益を何度も口に出して説明しなければならない。なぜなら、この問題は我が国の歴史において極めて重要であるためだ」という発言に聴衆は拍手喝采した。
 「これは、マグナカルタだ。これは議会にやってきた市民だ。これは選挙法改正(1832年)だ。これは権利の章典だ。これはワーテルローだ。これは、アジャンクールだ。これはクレシーの戦いだ。我々はこれらに全て勝利を収めてきたのだ。」
 聴衆の一人が「トラファルガー」という声を上げた。するとリースモグ議員は「確かに、トラファルガーもそうだ。」
 リースモグ議員が語ったのは、EU圏を離れることで、英国は「間違った経済モデル」から離れることが出来るということだった。議員は、ブレクジットを「解放」であり、「模範」であると語っている。
 リースモグ議員はさらに続けた。「ブレクジットは、私にとっては非常に将来性があるように思える。元気を出そう。我々は勝つ。それは起こりつつある。現在我々がなさねばならないのはテリーザ・メイ首相を支持することだ。」
 ただ、マンチェスターのささやかなイベントにリースモグ議員が足繁く通っているために、議員がいずれ保守党の党首の座を狙っているという憶測も生んでいる。」
 しかし、彼は、保守党は名首相の下で団結しなければならないと語っている。
 「メイ首相の地位は堅固でなければならない。そして、ブレクジットを完了させるために保守党によって支持されねばならない」
 「メイ首相に代替案をちらつかせるのはやめよう。彼女は我々の指導者だ。彼女は我々の支援を必要としている。そして彼女は我々が支えるに価する人物だ」
 彼はまたボリス・ジョンソンも賞賛している。彼もブレクジットには前向きで、最近でも4千語の記事をテレグラフ紙に寄稿したほどだ。
 「外相からの支援は素晴らしい」と議員は語っている。
 「それは強壮剤だ。しかし、単なる強壮剤ではない。我々の精神にとってのジン・トニックだ。」」

Jacob Rees-Mogg compares Brexit to battles of Agincourt, Waterloo and Trafalgar


 国会議員であれば、どの国でも同じなのでしょうが、このリースモグ議員の調子の良さには思わず笑ってしまいますね。
 ただ、リースモグ議員の、英国のEU離脱は、「トラファルガー」「ワーテルロー」に匹敵するという評価は妥当であるように思えます。英国はEUから出て行こうとしているのです。そもそも英国にはヨーロッパ大陸諸国への根深い不信感があります。それを誤魔化して今までやってきたのが欧州統一だったのです。
 しかし、ここに来て、ギリシャ問題に始まり、シリア難民の受け入れとその混乱を目にして「やはり大陸の連中とはやっていけない」と英国は深く自覚したのです。
 これは、よく知られている事実ですが、英国のエリザベス女王も、EUからの離脱に大賛成なのです(表向きは報道されませんが)。
 ここで問題なのは、英国のEU離脱は、単にヨーロッパ内の問題に留まらないということです。メイ首相の前のキャメロン政権の時代には、英国と中国の関係は以上とも言えるほど緊密でした。しかし、政権が変わることで、中国との蜜月も消滅しつつあります。
 つまり、ブレクジットとは、英国の中国からの離脱でもあったのです。それでは、英国はどこに向かうのか。それこそ旧植民地であるインドなのです。つまり、英国の外交関係も大幅な軌道修正がなされつつあるといえるのです。簡単に言えば、中国とインドが戦争を開始した場合、英国はインドの側に立つということでもあります。オヤ、これは日本の立場と同じですね(笑)。この点については追々説明していくことにしましょう。