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トランプ大統領国連演説にロシアが反発

 この世の正義を全て独占するような内容でしたから、ロシアが反発するのは当然のことでしょう。しかし、ロシアは「正義」なのかという問いを立てれば、肯定はできないでしょう。プーチン大統領が、現状にどれだけ対応出来るかが今後の鍵になるでしょう。

 

 毎日新聞からです。
「【モスクワ杉尾直哉】トランプ米大統領国連総会での一般討論演説に対して、ロシアで反発が広がっている。北朝鮮の「破滅」に言及したほか、ロシアと関係が深いイランやキューバベネズエラを敵視する発言が続いたからだ。スルツキー露下院外交委員長は19日、タス通信に対し、「これまでの政権と同様、米国一極支配を確立しようとしており、ロシアとしては絶対に認められない」と語った。
 北朝鮮問題で、米国が軍事的な選択肢を排除していないことから、ロシアは「危機的状況」(ラブロフ外相)との認識を深めている。トランプ大統領が「米国と同盟国の防衛を迫られれば、北朝鮮を破滅させる以外に選択肢はない」と、「破滅」にまで言及したことは、ロシアにとってゆゆしき事態だ。
 トランプ氏は、オバマ前政権がロシアの協力を得て合意にこぎつけたイラン核合意について「米国の過去最悪で、最も一方的な合意の一つ」と述べた。北朝鮮やイランに関するこうした発言について、会場で演説を聴いたコサチョフ露上院外交委員長は、フェイスブックで「極めて危険だ」と批判した。
 トランプ氏はイランのほかに、「非民主的」としてベネズエラやシリアのアサド政権を非難した。抑圧的な体制であっても正統政権として認めるべきだというロシアの外交姿勢と相いれない主張だ。(後略)」

https://mainichi.jp/articles/20170920/dde/007/030/039000c


 率直に言って、中東のイスラム国騒動が終結しつつあるのは、米ロの地域限定の協力関係が確立したためです。シリアの飛行場にミサイルを打ち込んだ事件もありましたが、あれは“やらせ”のようなものでした。
 今後の焦点はどうしても東アジア、特に、北朝鮮、中国になります。それ以外の地域、たとえば、シリアやベネズエラでどれだけ合意できるかが、今後の情勢を大きく左右することになるでしょう。
 なかでも、鍵になるのはイランになります。イランに少し大人しくするようにロシアから圧力をかけることができれば、中東ははるかに平和になります。中東の平和が、日米と北朝鮮、そして中国と戦争する際の最大の制約条件になるのです。