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安部首相の解散の決断の真意は?

 国家の安全保障が危機に瀕している段階で、今回の解散は待ったなしということでしょう。

  今から振り返れば、9月10日の東京・富ケ谷の私邸での、麻生太郎副総理兼財務相との約1時間半会談で大きなラインは決まっていたと考えられます。

 10月22日投開票の衆院トリプル補選(青森4区、新潟5区、愛媛3区)は安倍政権の行く末を左右する選挙と位置づけられていました。いずれも自民党現職の病死による“弔い合戦”という意味合いがあり、すべてに勝利しなければ今後の政権運営も危うい状態でした。

 総選挙の可能性を後押ししたのが、北朝鮮による相次ぐミサイルの発射であったことはほぼ間違いがないでしょう。今後、北朝鮮問題がますます深刻化することが予想されます。いつ日本に北朝鮮のミサイルが落ちるかわからないという状態になるとみられているからです。またエントリーを別に立てるつもりですが、アメリカと北朝鮮が融和する可能性は現状ではほぼありません。紆余曲折しながら、緊張がしり上がりに上昇することになります。

 とするならば、北朝鮮の暴発に備えて、憲法を改正するだけでなく、様々な法整備、そして戦争の準備を始めねばなりません。これが今回の解散の最大の要因であると考えられます。

 副次的な要因としては、国内の野党が疲弊していることが挙げられます。民主党蓮舫代表の下で着実に支持率を減らし、前原新代表の下でも文春砲で撃沈される有様です。都民ファーストを基盤とする日本ファーストも準備が整っていません。政局的にも、ここはチャンスなのです。これは“火事場泥棒”ではないと思いますがね。