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ライトな国連決議案で、12日のマーケットは暴騰か

 トランプ大統領も、ハリケーン被害からの回復、減税案と大忙しなので、北朝鮮のことには構っていられないのでしょう。しかし、同盟国の手前、当初のものよりは相当ゆるやかな制裁決議案でお茶を濁そうとしています。北朝鮮への原油や石油精製品の全面禁輸を盛り込まず、金正恩の個人資産の凍結も見送られました。これほど緩い決議であれば、わざわざ行う必要もないと思えるほどです。今回の国連安保理決議に関しては、北朝鮮も反発を隠していませんでしたので、今回は無事何も起きずに済む可能性が高くなってきました。ただ、病気が根治したというわけではないので、いずれ手術が必要になるでしょうが(笑)。
 今回の制裁案の概要は、ロイターによると次のようなものになりそうです。当初金正恩も含まれるはずであった資産凍結・渡航禁止は、高官1名のみにまで縮小されました。また、石油供給の禁止は撤回されました。ただ、コンデンセート(超軽質原油)および天然ガス液(NGL)の供給が禁じられます。さらに、石炭などの資源に次ぐ主要輸出品である繊維製品の輸出禁止が加えられます。ただ、原油は原稿レベルで輸入が認められることになるため、今回の制裁案が北朝鮮にダメージになるとは到底信じられない内容です。
 しかし、北朝鮮との軍事衝突の可能性はぐっと低くなりますので、マーケットもリスクオンということになりそうです。